普通車の車庫証明を取るために必要な書類は?
目次
自分でも取得できる車庫証明
車庫証明を取得するときに、まず考えるのが「どのような書類を用意しないといけないのか」といったことだと思います。
そこで、自分で普通車の車庫証明を取得しようと考えている方に向けて、福岡県での手続きに必要な書類をまとめました。各書類の印刷や記入例もリンクしていますので、参考にして下さい。
自分で車庫証明の申請・取得手続きする際の全体の流れとポイントは「自分でできる!車庫証明申請・取得手続きの流れ」を参考にして下さい。
車庫証明の書類作成については、複雑な状況でない限り、一つ一つを丁寧に揃えていけば決して難しいものではありません。
ただ、警察署を最低2往復(提出と受取)する必要があるので地味に時間がかかるのが難点です。平日に時間が取れない方にとっては、書類作成や使用承諾書等の準備以上に手間や時間もかかりますし、悩ましい問題となります。
逆に、平日がお休みの方や平日に時間を取ることができるご家族の方がいらっしゃるような場合は、ご自身で手続きすることも十分可能だと言えます。費用も抑えられますのでぜひチャレンジされて下さい。
ちなみに、ご自身で手続きする場合は、保管場所証明手数料に2,200円、保管場所標章交付手数料に550円の合計2,750円(福岡県の場合)で取得することができます。手数料は、それぞれ福岡県領収証紙で納付します。
もっとも、面倒だから代行してもらいたい、手続きの時間を別のことに使いたい、遠方で手続きに行くことが難しいといった場合は、行政書士に代行してもらうことで、手間と時間をかけずに必要な手続きを完結させることができます。
普通車の車庫証明取得に必要な書類
自分で申請する場合に必要な書類をざっとまとめると次の通りです。
- 自動車保管場所証明申請書
- 保管場所標章交付申請書
- 保管場所の所在図・配置図
- 保管場所使用権原疎明書面として以下のいずれか
- 自認書(保管場所が自己所有の場合)
- 保管場所使用承諾証明書(保管場所が他人所有の場合)
- 所在証明書(必要な場合に以下のいずれか)
- 公共料金の領収書等のコピー
- 消印付きの郵便物の現物またはコピー
なお、書類ではありませんが、買い替えなどで車庫証明を取る駐車場に買い替え前の車を停めている場合は、前車(停めている車)の車両番号(ナンバー)を申請書の該当欄に記入する必要があります。
関連記事:軽自動車の車庫の届出に必要な書類
では、普通車の車庫証明で必要なそれぞれの書類について、少し詳しくみていきましょう。
自動車保管場所証明申請書・保管場所標章交付申請書
自動車保管場所証明申請書(2枚)
保管場所標章交付申請書(2枚)
申請書は4枚つづりになっています。
厳密には上記のように自動車保管場所証明申請書と保管場所標章交付申請書に分かれており、自動車保管場所証明申請書は、運輸支局用と警察署長用の2通、保管場所標章交付申請書は、警察署長用と申請者用の2通で、申請書は合計4通で構成されています。
警察署で用意されている申請書はカーボン式なので1枚目を記入すれば、2~4枚目にも複写されます。
自動車保管場所証明申請書は車庫の証明を受けるための申請書で、保管場所標章交付申請書は車庫証明が交付されたことを示すステッカー(標章)を交付してもらう申請書です。ステッカーは交付後に車に貼っておかなければいけません。
申請書は、あらかじめパソコンで記入・印刷して持っていくこともできますので、バタバタしたくない方、何度も警察署に行きたくない方は印刷して記入する方法をおすすめします。この場合は、少し面倒ですがそれぞれに記入して下さい。
なお、押印は、令和3年1月より不要になっていますので押印する必要はありません。自筆、パソコンでの印字、いずれも押印不要です。
【自動車保管場所証明申請書】
【保管場所標章交付申請書】
申請書の記入例(4枚共通)
書き方や細かいポイントは、「車庫証明申請書等(普通車)の書き方」で詳しく解説しています。以下の書類についてもそれぞれ解説していますので、参考にされて下さい。
保管場所の所在図・配置図
保管場所の所在図・配置図
「保管場所の所在図・配置図」は、一枚の用紙に左側に所在図、右側に配置図を記載します。
所在図は、使用の本拠の位置(自宅・事務所など)と駐車場の場所と位置関係を示した地図です。位置関係とそれぞれの場所が分かればいいので、細かく記載する必要はありません。
Googleマップなどで、「使用の本拠の位置」と「駐車場」が入る縮尺に調整したものを印刷・添付してもOKです。この場合、用紙左側の所在図記載欄には、「別紙」と記入し別紙の資料があることを示します。
配置図は、駐車場(保管場所)の全貌と駐車位置を示す図です。どのような駐車場でどこに(どこの区画に)停めるのか分かるように作成します。詳しくは下記の記入例を参考にして下さい。
ポイントは、(1)駐車スペースの縦横サイズ、(2)駐車場の出入り口の幅、(3)駐車場(保管場所)が面している道路の幅(幅員)をきちんと記入することです。なお、機械式駐車場や立体駐車場、屋根のある車庫などは、天井までの高さも記載しておきます。
【保管場所の所在図・配置図】
保管場所使用権原疎明書面
保管場所使用権原疎明書面は、保管場所が自己所有なのか、他人所有なのかで書類が異なります。
自己所有は、保管場所が自分が所有(自己名義)する土地建物である場合です。
この場合は、「自認書」を自分で記載・作成して提出します。
他人所有は、賃貸で駐車所を借りるケースや同居の親族名義の土地建物を保管場所として使用するケースなどが該当します。
この場合は、管理会社や大家さん、あるいは所有者である親族に「保管場所使用承諾証明書」を記載してもらい、それを申請の際に提出します。
例えば、同居している父名義の土地を保管場所とする場合は、父に「保管場所使用承諾証明書」を書いてもらう必要があります。
この保管場所使用承諾証明書は、自分一人で作成することができないため、書類の準備としては一番大変な部分かも知れません。
特に管理会社や大家さんに書いてもらう場合は、やり取りにある程度時間がかかりますので、車庫証明が必要になったら、最初に依頼しておくことをおすすめします。
駐車場の賃貸借契約書も使用権原疎明書面として使える場合がありますが、条件がありますので、基本的には保管場所使用承諾証明書をもらって申請する方が確実です。
なお、代行を依頼する場合でも、通常は車の使用者本人が大家さんや管理会社に依頼してご用意いただく書類になります。
申請書同様、自認書、保管場所使用承諾証明書も押印は不要になっています。
【自認書】
【保管場所使用承諾証明書】
所在証明書
所在証明書は、通常必要ありませんが、「申請者の住所」と「使用の本拠の位置」が異なる場合は、用意する必要があります。
例えば、単身赴任で東京都から福岡県に赴任してきて、福岡県で車を使用するケース。
赴任後に住民票を移していない場合、「申請者の住所」は住民票にある東京都の住所になります。そして、「使用の本拠の位置」は実際に車を使用する場所である福岡県の住所となります。これでは、本当に「使用の本拠の位置」に申請者が住んでいるのか分かりません。
法人も同様で、鹿児島県の本社が申請者で福岡県の支店で車を使用する場合、「申請者の住所」は鹿児島県の本社の住所、「使用の本拠の位置」は福岡県の支店の住所となり、一致しないことになります。これでは支店があるのか、営業しているのか分かりません。
このように「申請者の住所」と「使用の本拠の位置」が異なる場合は、「使用の本拠の位置」にきちんと申請者が住んでいるのか、または営業しているのかを証明する必要があります。
この証明に必要となる書類が、所在証明書。所在証明書として利用できるものにはいくつかありますが、主なものとしては以下のいずれかが必要です。
電気・水道・ガスなど、公共料金の領収書等のコピー
申請者名と消印のある郵便物の現物またはコピー
(※福岡県は取引先や官公署など第三者が送付した郵便物に限られます。関連会社や個人からの郵便物はNGです)
法人の場合は、納税証明書や登記事項証明書(支店の登記がある場合)、または営業証明書なども所在証明として利用することができます。
多くあるケースではありませんが、実際に直面したときは参考にして下さい。
行政書士に代行を依頼する場合に必要な書類は?
行政書士に代行を依頼する場合は、プランによって変わってきますが、依頼者様にて記入済みの書類を代行して提出するプラン(提出代行プラン)では、上記書類に加えて「委任状」、「車検証のコピー」、「住民票のコピー」(個人)、「登記簿謄本又は印鑑証明書のコピー」(法人)などが必要になります。
「委任状」は、提出代行プランでは必須ではありませんが、委任状が無いと、もし申請書等に訂正が生じた場合に再度依頼者様に書類を送っていただかなくなってしまいます。そうなると数日ロスしてしまいますので、登録日などが決まっている場合などお急ぎの場合は間に合わない可能性も出てきます。
その点、委任状があれば、行政書士にてその場で訂正して申請できるため、スムーズに車庫証明の手続きを進めることができます。そのため、ぜひ委任状を付けていただければと思います。
「車検証のコピー」、「住民票のコピー」、「登記簿謄本又は印鑑証明書のコピー」については、申請に必要な正確な情報を提供いただける場合は、必要ありません。基本的には確実性を重視し、頂くようにしております。
その他のプランなど、行政書士が代行する車庫証明の詳細はこちらをご覧下さい。