車庫証明の申請書の書き方/詳細解説

車庫証明の根幹をなす申請書類

車庫証明の申請書の書き方

車庫証明の申請書は、車庫証明書を取るための基本的かつ根幹をなす書類です。そして、車庫証明取得後に続く名義変更、住所変更などの手続きにおいても重要な書類となります。

申請書は、自動車保管場所証明申請書と保管場所標章交付申請書の2種類に分かれています。

自動車保管場所証明申請書は「運輸支局用」と「警察署長用」、保管場所標章交付申請書は「警察署長用」と「申請者保管用」に分かれ、福岡県ではこれらがまとめて4枚つづりになっています。他県の申請書でも4枚つづりであれば、どこの県でも申請することができます。
軽自動車の車庫証明(届出)は、3枚つづりとなっており1枚目の様式も異なります)

複写式の用紙を警察署から取得している場合は、4枚がつづられていますので、一枚目に記入すれば完成します。

パソコンなどから印刷して使用する場合は、1枚目の運輸支局用に記入すれば、2~4枚目には該当箇所を転記すれば完成します。

エクセルをダウンロードして作成する場合は、1枚目に入力したら、あとは該当箇所にコピー&ペーストすれば完成します。エクセルの申請書は、こちらより(福岡県警察)ダウンロードすることができます。

記入後の確認も入念に

4枚あるので難しそうに感じますが、このように1枚目に記入または入力すれば、あとは転記やコピー&ペーストで済むため、書き方さえ分かれば特に難しいものではありません。

とは言え、間違いがあったら受理されず作り直しが必要になることもありますし(訂正できない場合)、受理されても交付前に警察署から問い合わせがくることもあります(その結果交付日が伸びる可能性も)。

ポイント

車庫証明が取れたとしても安心できません。警察署でチェックしない部分(車名・型式・車台番号など)に間違いがあったら、自動車登録、名義変更住所変更など、車庫証明の添付が必須の手続きに支障をきたし、内容によっては取り直しになることもあります。

申請書は注意を払って記入することはもちろん、記入後の確認も入念に行いましょう。

それでは、申請書の書き方を間違いやすい箇所や混乱しやすい箇所も交えて詳しく解説していきます。自分で申請される際は、ぜひ参考にして下さい。

なお、解説で示す申請書は、福岡県様式の1枚目(運輸支局用)をベースとしています。

個人の方が車庫証明取るケースを前提に解説していますが、必要に応じて別パターンの解説も加えています。

車庫証明申請書の各欄解説

車庫証明の申請書イメージ

各番号は、下記解説の番号に対応しています。

車検証の内容を転記する形で記入する部分がありますので、申請書を作成するときは、必ず車検証もご準備ください。内容が分かればいいので、コピーや写メでも大丈夫です。

(1)車名

車名

「車名」欄には、メーカー名を記入します。

例えば、トヨタ、スズキ、ニッサン、マツダ、BMW、メルセデス・ベンツ、アウディなどのメーカー名が該当します。

初めて車庫証明を取る場合に間違いがちなのが”車種”を記入してしまうことです。そのため、プリウス、スイフト、ノート、MAZDA2、C-Classなど車種を記入しないように注意して下さい。

ただ、車検証に書かれてある「車名」欄のメーカー名を記入すればいいので、あまり神経質にならなくてもよいかと思います。

「車名」欄記入例

「車名」欄記入例

(2)型式

型式

「型式」欄には、車検証に記載の型式をそのまま記入します。一字一句間違わないように正確に記入して下さい。

間違っても車庫証明自体は取れますが、その後の名義変更や住所変更などの手続きでは正確な記載が必要となり、車庫証明の取り直しとなる場合もあります。

特に、1とI、2とZは間違いやすいので、数字なのかアルファベットなのかをしっかりと観察して正しく記入するようにして下さい。

「型式」欄記入例

「型式」欄記入例

(3)車台番号

車台番号

「車台番号」欄も、車検証に記載の車台番号をそのまま記入します。一字一句間違わないように正確に記入して下さい。

注意点は、型式と同様です。

「車台番号」欄記入例

「車台番号」欄記入例

(4)自動車の大きさ

自動車の大きさ

「自動車の大きさ」欄も、車検証に記載の長さ、幅、高さをそのまま記入します。数値を間違わないように正確に記入して下さい。

「自動車の大きさ」欄記入例

「自動車の大きさ」欄記入例

(5)自動車の使用の本拠の位置

自動車の使用の本拠の位置

使用の本拠の位置とは、車を使用する人の拠点です。簡単言えば、車を使用する人の生活や活動の拠点(住所)を意味しています。

したがって、「自動車の使用の本拠の位置」欄には、個人であれば通常は自宅の住所を記入します。

表記は、印鑑証明書または住民票に記載されている表記をそのまま記入してもいいですし、丁目や番地の表記を省略して、◇◇市◇〇〇町1-2-3のように表記してもOKです。

また、アパートやマンション場合は、建物名と号室も記入します。建物名を省略して、◇◇市◇〇〇町1-2-3-701号のように表記してもOKです。

なお、法人では本社名義の車を遠く離れた支店で使用するケース、自営業では自宅から離れた場所にある事務所・店舗で使用するケースがあります。

この場合、「使用の本拠の位置」欄には、実際に車を使用する支店や事務所・店舗の住所を記入します。
(本社と支店間、自宅と事務所間が2km以内にあれば申請者である本社や自宅の住所を「使用の本拠の位置」とすることもできます)

このようなケースでは、下記(9)の「申請者」欄と「使用の本拠の位置」欄の住所が異なることになるため、「使用の本拠の位置」に活動や生活の拠点があることを疎明(所在証明)することが求められます。疎明の方法は、通常書面で行い、車庫証明の申請時に添付します。

個人で車庫証明を取得する場合は、特に意識する必要はなく上述のとおり自宅の住所を記入すればOKです。

「申請者」と「使用の本拠の位置」が異なるケースについては、車庫証明の所在証明に使える書類は何?で詳しく解説していますので、よろしければご覧下さい。

「自動車の使用の本拠の位置」欄記入例

「自動車の使用の本拠の位置」欄記入例

(6)自動車の保管場所の位置

自動車の保管場所の位置

「自動車の保管場所の位置」は、文字通り車を保管する場所(住所)、つまり駐車場や車庫の住所です。

したがって、「自動車の保管場所の位置」欄には、駐車場の住所または地番を記入します。表記については(5)と同様です。

戸建での自宅敷地に保管場所がある場合は、通常自宅住所を記入します。

アパート・マンション駐車場、月極駐車場では、管理会社等から発行される使用承諾証明書(車庫証明の申請時に添付が必要)に「保管場所の位置」が記載されていますので、その住所(内容)をそのまま記入すればOKです。

区画番号がある場合は、区画番号(No.7など)も記入します。

なお、アパートやマンションの場合は、「保管場所の位置」欄に部屋番号を記入しないようにして下さい。部屋の中に車は停められないので感覚的には理解できるところですが、初めて車庫証明を取る方は、無意識に部屋番号まで含めて記入してしまうケースがありますので要注意です。この場合、(5)の「使用の本拠の位置」欄と(9)の「申請者」欄は部屋番号有りの住所となり、「保管場所の位置」欄とでは記入内容が異なることになります。

「自動車の保管場所の位置」欄記入例

「自動車の保管場所の位置」欄記入例

(7)保管場所標章番号

保管場所標章番号

「保管場所標章番号」欄は、通常記入することはありません。

記入が必要なのは、「所在図」(車庫証明の申請で添付が必要)を省略したい場合です。

ただ、省略できるケースは限られており、次の1または2の要件を満たした場合に限られます。

1.車の買い替えなどの場合に「新しい車の使用の本拠の位置」が、「買い替える車(下取り車・廃車)の使用の本拠の位置」と同一であり、かつ申請に係る場所が旧自動車の保管場所とされているとき。(両車両とも申請者が保有者である必要があります)
2.自動車の使用の本拠の位置(上記、(5))が、保管場所の位置(上記、(6))と同一であるとき。(1に該当する場合を除く)

標章番号の記入が必要なのは、1に該当し、かつ「所在図」を省略したい場合です。その場合に「旧自動車の標章番号」を記入することで所在図を省略することができます。2に該当する場合は、単純に省略することができます。

(1)に該当しても「所在図」を省略しない場合は、記入する必要はありません。

なお、「所在図」は、googleマップなどを印刷して添付することができるため、難しいものではありません。そのため、一般的には1に該当しても添付するケースが多いです。

「保管場所標章番号」欄記入例

「保管場所標章番号」欄記入例

(8)年月日

年月日

「年月日」欄は、警察署の方で日付スタンプが押されますので、記入しません。

そもそも、保管場所証明申請書の日付は受理日、保管場所標章交付申請書の日付は交付日となりますので、申請書4枚とも同日の日付を記入してしますとズレが生じてしまいますし、訂正を求められることになります。

そのため、「年月日」は警察署の方にお任せし、申請の際は空欄にしておきます。

(9)申請者の住所・氏名・電話番号

申請者の住所・氏名・電話番号

車庫証明の申請では、車の使用者(車検証上の使用者)が申請者となります。

したがって、申請者欄には、車の使用者の住所・氏名・電話番号を記入します。住所の表記については、(5)と同様です。

法人の場合は、氏名部分に「名称(社名)」だけでなく、「代表者肩書」、「代表者名」を記載する必要があります。

例えば、
株式会社〇△□ 代表取締役 福岡太郎
のような記載になります。

なお、(5)で説明したように、法人では本社名義の車を支店で使用するケース、自営業では自宅とは別の場所にある事務所・店舗で使用するケースがあります。

この場合、申請者欄には本社または住民登録している自分の住所・氏名(名称)・電話番号を記入し、(5)の「使用の本拠の位置」には実際に使用する拠点の住所を記載することになります。このケースでは、「使用の本拠の位置」に対する所在証明が必要になることは(5)で解説した通りです。

「申請者情報」欄記入例

「申請者情報」欄記入例

(10)警察署長殿

警察署長殿

「警察署長殿」欄は、申請する警察署を記入します。

例えば、博多警察署に申請するのであれば、「博多」、春日警察署に申請するのであれば、「春日」と記入します。

申請先の警察署は「車庫証明の管轄警察署と地域一覧(福岡県)」より確認できます。

「警察署長殿」欄記入例

「警察署長殿」欄記入例

(11)保管場所使用権原

保管場所使用権原

「保管場所使用権原」欄は、保管場所(駐車場・車庫)の所有者が誰なのかで判断し、該当箇所にマルで囲みます。

例えば、戸建て自宅の車庫を保管場所にする場合、その自宅が自分名義の土地建物であれば、「自己」にマルをします。

月極駐車場やマンション・アパートの駐車場など賃貸の場合は、「他人」にマルをします。また、戸建ての自宅でも親など自分以外の者が所有者(名義)であれば「他人」となります。

共有は、保管場所が共有の場合にマルをします。あまり多くないケースですが、戸建ての場合に両親(父と母)や親族(父とその兄弟など)共有のケースがありますので、しっかり確認されて下さい。

なお、「保管場所使用権原」欄は「保管場所使用権原疎明書面」と連動しており、保管場所が自己所有の場合は「自認書」、他人所有の場合は「保管場所使用承諾証明書」、共有の場合は、共有している所有者それぞれの「保管場所使用承諾証明書」が必要となります。

経験上、戸建ての場合、特に間違いが多くなっています。自宅の駐車場だから「自認書」と判断してしまうようです。あくまで保管場所の所有者は誰なのかで判断し、自分以外であればその人や会社(管理会社・オーナー・親など)に「保管場所使用承諾証明書」を書いてもらう必要があります。

使用権原疎明書面に誤りがある場合は、正しい書面を再提出する必要があります。その際、交付日を過ぎていても車庫証明は交付されず(再度審査が行われるため)、日を改めて受け取りに行かなければなりません。そのため、申請・再提出・受取と1回余分(通常は申請・受取の2回)に警察署に行くことになってしまうため、休みを取っていく場合などは、注意して下さい。

「保管場所使用権原」欄記入例

「保管場所使用権原」欄記入例

(12)申請車両

申請車両

「申請車両」欄は、新規と代替があり、申請する保管場所に自身の車を始めて保管する場合や引っ越ししたけど保管場所に変更が無い場合は「新規」、申請する保管場所ですでに自身の車の車庫証明を取っており、その車(前車)を下取りや廃車などで今回申請する車と入れ替える場合は「代替」にマルをします。

例えば、引っ越しをして「保管場所も変更になった場合」と「保管場所に変更が無い場合」は、どちらも「新規」、その後車を買い替えて、新しい車の車庫証明を取る場合は「代替」となります。

ちなみに、引っ越しはせず(使用の本拠の位置に変更がない)に保管場所のみを変更した場合は、車庫証明の申請ではなく「車庫の届出(保管場所届出)」となり、書面の様式が異なりますので注意して下さい。

もちろん、引っ越し当初は車を保有しておらず、のちに車を保有することになった場合は前に車を保有していないので「新規」となります。

なお、代替なのに新規で申請し、調査の際に保管場所に車が停まっていたら間違いなく警察署から問い合わせが入ります。その際に間違いであったことを申告し、入替車(前車)の登録番号(ナンバー)を伝えれば問題ありません。ただ、交付期間が延長される場合がありますので、交付日に休みを取っている場合は特に注意して下さい。

「申請車両」欄記入例

「申請車両」欄記入例

(13)前車登録番号・現車登録番号

前車登録番号・現車登録番号

「前車登録番号・現車登録番号」欄は、(12)の申請車両と連動しており、代替の場合は「前車登録番号」欄に入れ替える車のナンバーを記入します。

例えば、「福岡330ね〇〇〇〇」といったようにナンバープレートまたは車検証に記載されている情報を正確に記入します。

車を購入したり、譲受けて、前の車と入れ替える場合は「前車登録番号」欄にナンバー情報を記入すると覚えておいて下さい。

「現車登録番号」欄は、例えば引っ越しをして使用の本拠の位置に変更があった場合に現在乗っている車のナンバー情報を記入します。

車庫証明を取る際に、現在乗っている車をそのまま使用する場合は「現車登録番号」欄にナンバー情報を記入すると覚えておいて下さい。

なお、新規の場合は、通常当該欄には記入しません。ただし、新規でも同一管轄内での引っ越しでナンバーに変更が無い場合は、「現車登録番号」欄に現在乗っている車のナンバー情報の記入が必要となります。

「前車登録番号・現車登録番号」欄記入例

「前車登録番号・現車登録番号」欄記入例

(14)連絡先(代理人)および代理権

連絡先(代理人)および代理権

「連絡先(代理人)および代理権」欄は、申請者以外の人に連絡してほしい場合や代理人を立てている場合に、その者の氏名・電話番号を記入します。

行政書士に提出代行を依頼する場合は、通常行政書士に連絡が来るように行政書士の方で行政書士名と連絡先を記入しますので、何も記入しなくてOKです。

代理権の有無は、委任状により代理権が与えられている場合に「有」、そうでなければ「無」にマルをします。委任状により代理権が与えられている場合は、委任事項に応じて本人と同等の権限を持つことになります。例えば、委任事項の一つに訂正の権限が与えられていれば、代理人が直接訂正できます。

もっとも、申請書の提出、車庫証明の受取は代理権が与えられていなくてもできますので、その限りにおいては代理権無しでも全く問題ありません。

なお、申請後に不備や何らかの確認がある場合、当該欄の連絡先に対して警察署より連絡が入ります。未記入の場合は、申請者の電話番号に対して連絡が入ります。

何も問題が無ければ、連絡が入ることはありません。

「連絡先(代理人)および代理権」欄記入例

「連絡先(代理人)および代理権」欄記入例

一発で車庫証明を取るために

一見、難しく感じる申請書ですが、各欄を個別に理解していくと何を記入する必要があるのか必ず答えを導き出すことができます。

申請書に間違いがあると再度警察署に出向く必要も出てきますので、一発で車庫証明を取るためには焦らず丁寧に進めることが肝心です。

スムーズに車庫証明が取れることを願っています。